今回のテーマ

　「成功への唯⼀の組み合わせ：正しい⼈間＋正しい戦略」 これは3⽉16⽇に開催された⽇本商⼯会議所通常議員総会において、「『ソニー再⽣』のモチベーショナルリーダーシップ」と題して講演された、ソニーグループ株式会社 シニアアドバイザー・平井⼀夫⽒の講演の中で述べられていた⾔葉です。平井⽒は元々CBSソニーに新卒で⼊社、その後⽶国でのプレイステーション事業の責任者として活躍、35歳の若さで⽶国ゲーム事業のトップに抜擢されました。帰国して本社でもゲーム事業のトップとして成功を納め、51歳という若さでソニー全体の社⻑に就任しました。2012年からの6年間でソニーの業績を劇的に回復した平井⽒は、低迷していたソニーの業績を回復するために取り組んだこととして、コストや商品ラインナップの⾒直し、⾮戦略・⾮採算事業の売却および撤退、地域戦略の⾒直しなどを挙げました。また今⽇の「超競争」ビジネス環境では常にあらゆる分野で変⾰が求められており、社員に対しては「誇りと⾃信を感じながら⾼いモチベーションを保ち、同じゴールや⽬的に向かって協⼒しあい、恐れずオープンに議論する機会が与えられ、常に⾰新的であり、⼀定のリスクを取ることが許されるべきである。」を求めたそうです。
　平井⽒はまた「IQよりもEQを⾼める」ことが重要であるとも訴えていました。世界的企業のソニーですから当然⼊社できる⼈はIQ＝知能指数は⾼い社員がほとんどだと思いますが、EQを⾼めることが⼤事だというのです。このことは4⽉の経営⽅針発表会でも説明しましたが、EQとは「Emotional Intelligence Quotient」を略したもので、⽇本語では「こころの知能指数」「感じる知性」などと訳されます。「EQが⾼い⼈＝対⼈関係に優れている」とされています。具体的には「素直さ・粘り強さがある、ストレスに対する耐性が⾼い、⾼い柔軟性がある、謝罪ができる、傾聴⼒に優れている、他⼈に共感できる」ということになります。どうでしょう？皆さんは⾃分⾃⾝をEQの⾼い⼈間だと思いますか？そうでない⽅は是⾮そのように⼼がけて頂きたいと思います。
　そして私達経営者・社員ひとり1⼈が「正しい⼈間になる」が達成されなければいくら「正しい戦略」を⽴案しても成功は無いということになります。まずは全社員が「EQの⾼い正しい⼈間」を⽬指して頑張って参りましょう。